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2018年カサセン工房奮闘記が復活しました。

2018年カサセン工房奮闘記が復活しました。
やっと復活です。ほったらかしで、2年がたってしまいました。

することが多く、こちらに手が回りませんでした。お許しください。
これからぼつぼつと頑張れたらと思います。


新年あけましておめでとうございます。

武生街中唯一のお仏壇の老舗。漆での手塗り、漆での金箔貼り、内陣や仏様・仏具の修理、木地や仏像製作、お盆・お椀、他、どこにもまねできない技術と、良心的な価格にてご用命を承っております。また、御寺院用蝋燭・線香、お香等も販売いたしております。どうぞお気軽にご用命の程お待ち申し上げております。
                       平成30年 元旦。


915-0822 越前市元町2-32(善光寺通り)       
笠 原 善 光 堂 
           社長 笠原仙一 (漆工芸作家)
              (Tel・Fax0778-22-1672)
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2016年最初の仕事はお寺仕事。

2016年の最初の仕事はお寺仕事。
とうとうお寺の仕事にも進出しました。
とうとうです。
2016年の最初は、体を壊していましたので体を休めていましたら
ありがたいことに1月後半からお寺の仕事が入りました。
丸柱一本が、シロアリにやられて
木地から塗り直しの注文です。
お寺の御住職の希望で、本堅地仕上げ、漆使用ということになり
私の師匠である町原健次郎ぬし屋と一緒にやることになりました。
そして追加で、他にも金箔が剥げていた丸柱一本、鴨居
敷居なども全て漆で塗りなおすことになりました。
私はお寺の仕事は初めてなので本当に勉強になりました。
町原師匠は、お寺の仕事は超ベテランですから
安心して一緒に頑張りました。これで、お寺の仕事も
要領がわかりました。また、漆の本堅地や金箔貼りの要領なども
深く学び、全てに成長した自分があります。
もうお寺の仕事を一人で引き受けても何ともないでしょう。
自信。自信です。
シロアリでやられた丸柱
欅の木で修理

本堅地仕上げ一回目塗りの状況

上塗りをしている光景
金箔を張っている状態
本堅地した丸柱完成品表
中塗り・上塗りした丸柱と鴨居や敷居付近 (2)

また別に、他の寺の塗り物が入りました。それは、
東用七角香盤です。
さすがに寺物は大きく、購入すると
30万以上するので、塗り直すことになり
七万円で塗り直し、金箔貼り、金メッキをすることになりました。
勉強と思いやりました。上面はロイロでやりました。
予想以上に大変でした。
正直、小物の漆塗りは手間がかかるので、よほど請負を高くしないと
勘定が合わないことにやっと気付きました。
でも良い勉強になりました。次第に一流になってきます。
真横から (1)
真横から (2)
裏から見た光景


やっと4月になりました。

やっとカサセン工房奮闘記を書ける
状況・心境になってきました。

それほどに、ここ半年色々ありました。
昨年12月に納めたお仏壇2本は苦労しました。
その疲れで大晦日とうとう倒れてしまいました。
この衝撃が大きく、相当に元気がなくなり、死が近づき、
また、寒い冬がやってきて、気力的に立ち直るのに今までかかりました。
やっと元気になりました。
桜が満開です。僕は春が大好きで
やっと元気が出てきました。\(^o^)/です。


ということで、この6ヶ月の報告をさせていただきます。
87年前のお仏壇は無事に納めました。下地に胡粉が使ってあり
、また、木地も痛んでる個所が多々あり、木地の修理や作り直し
結局、下地を全部し直して非常に苦労しました。また、
昔に一回修理していたことがわかり、それが出たら目で
代用粉が多く使ってあり、そのままでは漆を使えない場所も多く
苦労しました。
また、金箔をはる技術が未完成なのと、
虫食いの技法の更なる工夫、等の課題が残りました。
でも完成品は総漆仕上げでどこにも負けない我ながらよくできたと思っています。
また、40年前の古仏壇は、完全に見積もりが失敗しました。
もともとが全て人工漆で、それほど傷んでいないように見えたので
漆の上塗りの見積もりしかもらっておらず、
実際は、やはり古くなっていて、結局中塗りをしなくてはいけなくなって
大変でした。また、扉も上塗りだけでは漆が乾かない個所が出てきて
さあ大変、苦労しました。
金泊も、吹き上げに失敗し、
2枚貼りの金箔も出て、お客様は大喜びですがこちらは大変な損失で
泣きました。でも人工漆やプラスチック入りのお仏壇に対する勉強ができて
非常に良かったです。感謝。

200代のお仏壇と70代のお仏壇がお店に並ぶ光景 200代のお仏壇を納めました。
欄間と仏様 脇と扉

これで、現代の人工漆の仏壇にも
対処できるようになりました。お客様に感謝です。

今、87年前の200代仏壇と40年前の70代仏壇の総塗り替えをやっています。

今、87年前のお仏壇と40年前の仏壇
総塗り替え中です。
今年12月末に二つとも納入です。
古いのと新しいの、比較しながらやっております。
新しいのは、合板、人工漆、初めて本格的に新しいのをやっております。
全て写真を撮りながら保存し、構造を勉強しながらやっております。
古いのは、痛みが激しく、また、泥台や金具の製造もしなくてはならず
大変です。でも、どちらも総漆で仕上げるつもりです。
今、お洗濯が終わり、木地の修理、下地をやっております。
正面から見たお仏壇
横から見たお仏壇

70代古仏壇
カサセン工房光景1
カサセン工房光景2


吹き漆の仕方について

吹き漆は初心者には一番楽しいし、漆の応用の基本である。

簡単には、木に漆を塗りつけて吹き上げることであるが、
木は、ケヤキなどが一番塗りやすくてきれい。杉や柔らかい木は吸い込むので大変である。固くて目が細かい木で乾燥している木それが一番。すべてやってみるとだいたいわかってくるので面白い。
漆は、主に、生漆か透箔下を使う。生漆は、塗ると真っ黒になるので、真っ黒の仕上がりでよい時は使う。
透箔下は、少し薄茶になるが、透明的に仕上がる。ウレタンやニス・クリアーと同じである。だいたい、黒になるのを避けたいときは、透き箔下を使う。

また、杉などの吸い込みがきつい時は、テレピンで薄めた透箔下や柿渋で吸い込ませて(何度もする時もある)乾かしてから塗り始める。

綿の布や吹き漆用の紙・ヘラを使って全体を塗り、その後、綿の布や吹き漆用の紙で吹き上げて室に入れる。室の温度は70%以上で早く乾かす。
吹き上げの時に、紙が破れたり、ほこりがつかないように吹き上げる。また、ムラがないように吹き上げる。ムラがあるとそこが黒くなったり茶色になったりする。95%ほど拭き取るつもりで吹き上げる。

それを何回も繰り返す。繰り返せば繰り返すほど良い色になってくる。

失敗した時は、ペーパー600から1500までを症状に合わせて使う。できるだけ,粗い物から1000以上の順で行う。また、ペーパーでこする時は、必ず木の目に沿ってこするこれが大切。傷はなかなか直らない。

この吹き漆の技法は、胴刷りやロイロ、他すべてに役に立ちます。
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